グルテンフリー人体実験中!


 夢のような出来事が起こりました。なんと33年間患っていた花粉症をほぼ治せたようなのです。
 私の花粉症は、3月中頃から7月の梅雨まで。そして、9月の合計5ヶ月間。年によっては8月も症状が治まらないこともありました。しかも、症状はとても重く、鼻水、鼻づまりはもちろん。寝ても覚めても口呼吸で、のどちんこを大きく腫らすことも度々。夜中も度々鼻をかみ慢性寝不足。起床とともにくしゃみを連発し、鼻を何度もかまなければなりません。鼻の下も中も慢性的にヒリヒリ。ひどい時は、喘息のように酸素不足を感じ、口をすぼめて呼吸することもありました。それ以外の季節も、ハウスダストなどに反応するので、マスクなしで掃除はできません。マスクは箱買い。枕元のティッシュも、ひどい時は週に1箱2箱あたりまえ。特にここ2〜3年は、冬でも、寝ようと横になると鼻がつまり、口呼吸になってしまうので、マスクをして寝るのが常となっていました。思い出の写真はどれもマスク顔です。


■きっかけ
 ことの始まりは、毎日夕方になると痛む慢性胃炎でした。年に一、二度は発症して先生から胃薬をもらって治すのが習慣だったのです。軽い晩酌が楽しみで、食べないで残業を遅くまでして、胃袋が、空の状態が続いたのが原因だと思っていました。特に一昨年夏から昨年2月にかけては、最も強い薬にしても治らず、ついにピロリ菌退治を勧められました。しかし、そうとう強い薬と噂を聞いていたので、とりあえずお断りしました。
 その日から、仕事をしながら聞くYoutube(投稿動画サイト)は、健康系を中心に聴き漁るようになりました。インターネットの世界は、嘘と真実が混在しているので、すべて鵜呑みにはしないで、まずは疑うようにしています。
 そしてまもなく、初めて聞く言葉「グルテンフリー」に出会ったのです。グルテンフリーとは、小麦絶ちのことです。要するに小麦の入った食品をいっさい摂らない健康法です。  
 米国から日本人が投稿しているその動画(音声のみ)は、健康セミナーに誘客するもので少し胡散臭さも感じましたが、私にとっては、とても興味深いことを話していました。それは自己免疫疾患を引き起こす大きな原因が小麦だというのです。自己免疫疾患とは自分で自分をやっつけてしまう原因不明な病気です。
 実は、私は15年ほど前から自己免疫疾患の一つバセドウ病を患っています。簡単に説明すると、脳が反乱を起こして喉の甲状腺を必要以上に刺激し、心臓をフル稼働させ身体を無理に動かそうとする病気です。伴い、動悸・息切れ、頻脈、不整脈、疲労、体重減少、情緒不安、脱毛、眼球突出、筋肉疾患など様々な症状が現れます。昔は精神病の一種とされていたようです。サッカーの本田圭佑選手や、歌手の絢香さんも同じ病気です。本田選手は首に手術痕がありますから、きっと甲状腺を切り取って復帰したのでしょう。 
 私も発症当時は、様々な症状の連続で、ずいぶん落ち込みましたが、薬で抑えて一年ほどで普段の生活に戻れました。でも、もう15年も薬を飲み続け、受診費もバカにならないのでなんとか治したいと思っていたのです。
 その動画では、バセドウ病が治った例があるとはいいませんでしたが、自己免疫疾患では、バセドウ病と真逆の病気の橋本病、ほかに膠原病やリウマチ、パーキンソン病の治癒例が米国にはたくさんあると話していました。


■グルテンフリー開始
 さっそく、その日から小麦を摂ることをやめました。昨年2016年3月初めのことです。
 せっかくなので、同じように腸壁を傷つけアレルギーの疑いもある大豆や、消化できなくて下痢を起こす牛乳や乳製品もなるべく摂らないようにしました。ただし、発酵していれば毒素は減るとのことで、味噌、醤油、納豆、バター、チーズは食べています。さらに腸内菌に有益な、オリーブオイルやココナツオイル、ナッツは積極的に摂るようにしました。特にココナツオイル+醤油かけご飯は大好きで毎日のように食べています。牛乳の代わりにココナツミルクも代用しています。もちろん危ない添加物の入った加工食品や清涼飲料水も摂ってはいません。
 しかし、実際やってみると、ありとあらゆるものに小麦が使われていることがわかりました。大好きなビールやたこ焼きをはじめ、パン、ラーメン、うどん、天ぷら、お好み焼き、カツ丼、クッキー、餃子、麦焼酎、麦茶、飴玉、まさかの醤油まで…。私はエビアレルギーもあるので、宴会では、食べられたものが焼いたタラの切り身一つだけだったこともあります。(笑)
 でも、小麦アレルギーの子供が増えていることもあり、米粉を使った代替品がたくさん販売されていますし、ほとんどの料理は妻が米粉で作ってくれます。それに、肉や魚、ご飯、野菜はもちろん食べられます。醤油も小麦を使わない美味しいものをネット通販で見つけました。 
 なにより、小麦は中毒になる成分を含んでいるとのことで、少し経つと中毒がとけ、不思議なほど欲する気持ちはなくなりました。絶対にやめられないと思っていた大好きなビールも、全く魅力を感じられないのです。


■驚きの結果
 驚くことがたった二週間で起こりました。あんなに治らず毎日しくしく痛かった慢性胃炎が治ったのです。胃炎については動画でも触れておらず、まったく期待していなかったので、思いがけない喜びでした。一年以上経ちますが、残業で空腹の夜が続いても一度もぶり返してはいません。
 また、摂取する糖質量が絶対的に減ったため、すぐに5kgほど体重減少が起こりました。
小麦以外は肉も魚もご飯もお腹いっぱい食べて痩せられるので、もっとも優しいダイエットかもしれません。
 そして、三ヶ月後の6 月。なんと、鼻の穴を大きく開けて鼻呼吸で寝ていられる自分に気づきました。例年なら花粉症の最もひどい季節で、実家の重労働な蜂蜜収穫を手伝わなければならない季節でもあり、口呼吸と睡眠不足、肉体疲労で心身ともに支離滅裂になるのです。鼻呼吸睡眠は、脳に酸素をたっぷり送り込めている幸せを感じました。
 ある日のこと、妻が「ゴミ箱が溜まらないね」と言いました。長年鼻をかんだティッシュのゴミ箱処理をしてくれていたのは妻です。たしかに、枕もとのティッシュも、ひと月でたった一箱しか使いませんでした。昨年6月の花粉症は例年の10分の1程度の軽症で済みました。それだけで夢のような出来事に思えました。
 さらに9月の花粉症では奇跡が起こりました。私は症状が出るまではマスクをしないのですが、なんと、気づいたら10月になっていたのです。くしゃみ一つせずに、マスクなしで9月の外を歩けたのです。信じられない出来事に大喜びしました。
 そればかりか、ハウスダストのアレルギー性鼻炎もいつのまにか反応しなくなりました。掃除をしても埃っぽい所にいてもまったく大丈夫なのです。もちろん睡眠時の口呼吸もほとんどなくなり、妻によるといびきもだいぶ静かになったそうです。

■様々な症状が改善
 体調が良くなったことは他にもたくさんあります。
 恥ずかしい話ですが、ここ10年ほど起きていた軽度の慢性痔もすっきり治りました。胃もお尻も父親ゆずりとあきらめていましたがまさか治るとは思いませんでした。
 また、私はエビを食べた時に関わらず、大変下痢をしやすい体質で、月に2〜3度は猛烈な腹痛に襲われていました。グルテンで私の腸は相当痛めつけられていたのでしょう。もう下痢をすることは滅多にありません。考えてみると、胃も腸もお尻もつながっています。消化器全体で炎症を起こしていたようです。
 それから、私の脛(すね)のことですが、3年ほど前からすね毛が抜け、皮膚は血の気のない真っ白でした。くるぶしには気持ち悪い大きな静脈瘤もボコッとあり、さらに靴下のゴムの所が深くくぼんでしまう程のむくみもあったので、ゆるいルーズ靴下を愛用していました。血管マッサージも毎日やりましたが、何も変わらずあきらめていました。しかし今では、血管が見えるほど肌の色気をとりもどし、すね毛もぽやぽやと生えてきました。静脈瘤もきれいになくなり、むくむ日もほとんどなくなりました。
 また、傷や打ち身によるあざや腫れも若い頃のように早く治るようになりました。できやすかった目の下のクマもなくなりました。
 もの忘れもだいぶなくなりました。以前は二階の物置になにかを取りに行くと、二階に着いてから「何をとりにきたんだっけ?」と、忘れることが多かったのです。テレビの健康番組では「それは認知症ではなく、誰にでもある物忘れ」というので、心配はしていませんでしたが、その動画サイトでは「それは脳内炎症による記憶障害の始まり」と話していました。以前は気づきませんでしたが、振り返ると、確かにいつも脳に霞がかかっていたような気がします。製造の仕事は、幾つかの種類を並行することが多いのですが、若い頃のように、こなし安くなったような気がします。
 ところが10月に少し残念なことが起きました。頭の薄毛が進んでしまったのです。洗面台の明るい照明に照らされると、地肌が見え、将来のハゲ頭姿が浮かび上がり「さすがに薄毛には効かなかった…」と、かなり落ち込んでしまいました。ところが11月、夢のような出来事が起こりました。薄毛が濃くなってきたのです。照明の下に立っても、気にならなくなり、よく見ると、たくさんあった縮れっ毛がほとんどなくなり、子どもの頃のように額の生え際から短い産毛がたくさん生えていました。バセドウ病発症以来、薄毛に悩まされていたので、本当に嬉しい出来事でした。
 そして、その一番の目的だったバセドウ病ですが、1日3錠飲んでいる薬を、先生に内緒で慎重に減らしてみることにしました。まず、5月に1錠減らしてみました。翌6月の血液検査の数値に悪い変化は起きませんでした。8月にもう一錠減らしてみました。9月の数値も大丈夫でした。そして11月頃からは飲み忘れもあり、おそらく1日0.5錠になっていましたが、それでも数値は悪くなりませんでした。


■グルテンフリーのしくみ
 いったい何が私の体の中で起こったのか。簡単に説明しますと、まず、グルテン(小麦)は、人間が絶対に消化できないタンパク質なのだそうです。腸壁に糊のようにへばりつくグルテンを取り除こうとして「抗体」ができてしまいます。その抗体の行き過ぎた作用が腸壁そのものに炎症を起こし、そこからグルテンが穴を開けて無理やり体内に入り込むのだそうです。その穴から本来は排泄されるはずの毒素(未消化のたんぱく質、化学物質の添加物や農薬など)も入り込み血液をにごしてしまいます。このことを「腸もれ(リーキーガット)」というそうです。
 そして、血液により全身に運ばれたグルテンや毒素は、人によって違いますが内臓や関節や皮膚などで、抗体の行き過ぎた活動により炎症を引き起こすのだそうです。皮膚で起こればアトピー性皮膚炎、関節で起これば関節炎。甲状腺で起これば橋本病、腸で起これば下痢を起こしてしまうそうです。
 特に血管の内壁にへばりついたグルテンを抗体が取り除く活動は、血管内壁のセンサー作用まで破壊し、血圧コントロールをできなくさせ、高血圧や低血圧の原因になるというのです。ひどくなると毛細血管そのものも破壊してしまうとのこと。私の脛や頭皮はそういうことだったのかもしれません。
 さらに恐ろしいのが、グルテンは毒素と共に脳壁も破って侵入(脳もれ・リーキーブレーン)し、脳の免疫機能を担うミクログリアを過剰に活動させ、神経細胞までも殺してしまいます。そして本人が気づかない慢性的な脳内炎症を引き起こし、認知症やうつなどの脳疾患、間違った指令を体に送る自己免疫疾患の膠原病やリウマチ、パーキンソン病などが発症するのだそうです。私のバセドウ病の原因は正にこれだったのでしょう。
 ちなみに便秘は、その脳内炎症により脳幹への出力がおかしくなり、迷走神経が弱まり、腸の運動性も弱まるからで、便秘そのものもリーキーガットの原因となり、堂々めぐりになってしまうそうです。
 また、本人は気付かない小麦抗体が常に体内で炎症を起こしている状態(遅延型食物アレルギー)なので、慢性的にアレルギー過敏状態になるため、花粉症のような他のアレルギーを誘発してしまうとのこと。
 また、免疫は反応しないけれど、消化できない食べ物(グルテン、ラクトース、保存料、食品添加物、化学物質など)に体が耐えられない「食物不耐症」が原因で、知らぬ間に様々な症状が起きている可能性もあるとのこと。
 動画で薦めていた、世界ランキング1位を獲得したテニスプレイヤー、ジョコビッチの「生まれ変わる食事」という本を読んでみました。すると、そこには自身のグルテンフリー体験談を、熱く使命的に紹介してあり、症状は、ほぼ私と同じでした。
 NHKドラマ「あさが来た」で五代様を演じた人気俳優のディーン・フジオカさんも、アメリカに住んでいた時にグルテンフリーと出会いひどい花粉症を治せたそうです。彼はYoutubeでグルテンフリーを勧める歌を歌っています。
 別のサイトで知りましたが、現代の小麦は遺伝子組み換えで品種改良され5倍のグルテン力(粘り気)を持つようになったのだそうです。たっぷりの農薬で育ち、収穫後は薬剤を使用して真っ白に脱色し、変質しやすいので防腐剤を入れ、輸出の際にさらに農薬(ポストハーベスト)をかけられています。その防腐剤や農薬がせっかくの腸内菌を殺してしまうとも。小麦粉は昔「メリケン粉」と言ったように、戦後アメリカの余剰小麦戦略で学校給食に無償贈与するなどして日本に普及させた食品。それまでの和製品種はグルテン力も弱く、なによりうどんやそばで食べる程度の消費量だったそうです。
 私は喜びに満ちあふれ、ジョコビッチのようにグルテンフリーの素晴らしさを、病気を患っている人たちに伝えなければと思うようになりました。そして得意になって体験談を語るようになりました。

■軽いバセドウ病再発
 ところが、3月のこと。突然心臓が「カタカタカタ」と連打しました。脈も80回と早く、少し動いただけで疲れました。バセドウ病の症状が15年ぶりに再発してしまったのです。15年前は、脈が100回を超えていましたから、それと比べればとても軽いのですが、残念なことに薄毛に戻ってしまいました。時期尚早だったかと、あわてて真面目に薬を飲み始めましたが、その症状は、近頃まで一ヶ月続いていました。思い起こすと直前に下痢も続けて二度起こっていました。どうやら、また腸が炎症を起こし穴があき、脳に毒素が入り込んでしまったようです。
 そして、3月中旬の杉花粉の季節。マスクなしで外にいたら、鼻がむずむずし始め、くしゃみが出てしまいました。花粉症までふりだしに戻ったかと落胆しましたが、その後はマスクをかけるほどではないのでほっとしました。私にはアレルギーを確かめる方法があるのです。上あごを舌でなぞると、強烈にくすぐったくなるのです。それが4月下旬の現在もありません。時折、鼻むずむず+くしゃみ+鼻水と症状があることは確かですが、マスクなしで外に出ていられます。そして夜もぐっすり寝られます。30年以上の苦しみを思うと、ほんとに夢のような出来事です。このまま5月も6月も大丈夫なことを祈っています。

■新たに考えられる要因
 ではなぜバセドウ病は戻ってしまったのでしょう。そして、花粉症も完全にすっきりはしないのか。すぐに考えついたのは、小麦が入っている加工食品を気づかず食べていたのかもしれないこと。炎症は体に火事が起こっている状態で、せっかく鎮火していたところに、ガソリン的なグルテンが少しでも入るとまた大きく燃え出してしまうので、少量でも体に取り込まないことが大切なのだそうです。
 あわてて参考にしていた動画や本を調べ直し、多くのサイトで関連情報を探したりしました。すると、もしかしたらと思うことが見つかりました。それは「納豆」です。
 前述のとおり、大豆は腸を傷つけるレクチンを多く含んでいるため腸の弱い人はさけるべき食べ物になっています。そのレクチンを発酵させて減らし食べられるようにしたのが、味噌、醤油、納豆です。豆腐も大豆を長時間水にさらすことにより少量を食べるようになったのだそうです。古代の人はそうやって食べられない大豆を食べられるようにしたのですが、現代では当たり前にそのまま食べるようになってしまったのだそうです。
 また、大豆アレルギーを持っている人は、血液で運ばれた大豆たんぱく質を、やはり小麦同様、抗体が攻撃して、全身で炎症を起こすのだそうです。やっかいなことに、小麦も大豆も、本人の知らぬ間にアレルギー反応を起こすので気づけないのです。私もアレルギーの疑いがあるので、大好きな枝豆もおからも、湯豆腐もやめていました。しかし、たんぱく質を摂るためと腸内細菌を増やすために、納豆だけは毎日毎日食べ続けていたのです。二食続けて食べることも度々でした。
 ところが、近頃の納豆は、即席な作り方が増え、十分なレクチン除去にはならないものもたくさん出回っているらしいのです。小麦同様、農薬や遺伝子組み換えも不安視されています。もしかしたら納豆がバセドウ病の再発とすっきり治らなかった花粉症の原因かもしれません。
 いずれにせよ。しばらく納豆は控えることにしました。落ち着いたら、賞味期限の過ぎたくらいのものを時々いただこうと思っています。現在、腸の菌活は、妻が作り愛飲している甘酒をいただいています。
 こんなふうにして、もうしばらく私の人体実験をつづけてみます。無茶はいたしませんのでご安心ください。

(2017年 4月 通信「ハチ蜜の森から」No.38に掲載 一部加筆)

 

※長い拙文をお読み下さりありがとうございます。結果は完全ではありませんでしたが、同じような症状で苦しまれている方の一助となればと思い増ページで書かせていただきました。なお、本文の内容については、私の解釈違いや思い込みも多々あるかと思われます。必ずご自身でご確認をお願いいたします。

その後の経過報告はこちらをどうぞ!

Twilog はこちら            


(参考にしたサイト)

これで完璧! 最新ダイエットを暴露!/自然治癒倶楽部
 ※紹介されてあるほかの動画も大変参考になります。

大豆について
/渡米して見つけた慢性病を自然治癒力で改善する方法


・白い小麦粉が健康によくない5つの理由/筆子ジャーナル      
                    など多数
(参考にした書籍)


ジョコビッチの生まれ変わる食事/ノバク・ジョコピッチ著


「腸もれ」があなたを壊す!/ 藤田 紘一郎著


ケトン体が人類を救う/宗田 哲男著

『この4つを食べなければ病気にならない』崎谷博征著

おかあさんのための危ない加工食品のはなし/渡辺雄二著