●良質で安全なハチ蜜の森キャンドルの蜜蝋
       〜脱臭・脱色しなくてよい理由〜

 
 蜜蝋(みつろう)は、採蜜時に収穫されるミツバチの巣です。ミツバチは、ハチミツを食べて、腹部から蜜蝋を分泌することができるのです。鮮やかな黄色やオレンジの色は、その時に食べたハチミツの中に含まれる花粉の色が表れるのだそうです。
 当工房の蜜蝋は、広葉樹の森を現場とする東北地方(山形西部・秋田・青森・岩手北部)の養蜂家のみなさんから仕入れております。
 蜜蝋は、1群あたり1年間でわずか500g程しか収穫できないものです。収穫している蜜蝋は、蜜が入った巣穴をふさぐ「蜜蓋(みつぶた)」や巣枠外に作られた「ムダ巣」です。それらは、作られたばかりのとてもやわらかで新鮮な巣です。数年使う巣枠本体の硬い「古巣」は、いっさい収穫していません。
 収穫しない理由は二つあります。養蜂では、巣枠に沿って巣を作らせるために、巣礎と呼ばれる蜂の巣模様の蜜蝋シートをはめこんでミツバチにあてがうのですが、そのシートには、六角模様が壊れないように硬いパラフィン蝋(石油系)を混ぜてあるのです。また、採蜜の終わった秋には、ミツバチに寄生するダニを駆除するために、薬剤の染み込んだプレートを巣板の間にぶら下げますが、その薬が残留している恐れもあるからです。
 また蜜蝋は、養蜂家の収穫段階で劣化してしまう傾向にあります。それは、収穫が忙しい採蜜期であるために、巣をお湯で煮る一次精製が遅れ、腐敗やカビ、日にさらしての退色、さらには巣を好物とする蛾の幼虫の排泄臭がついたりしてしまうのです。
 当工房では、長年お菓子作りの材料としても販売してきたため、供給して下さる養蜂家の皆様に適切な仕入れ価格をお支払いし、安全な蜜蝋の収穫と、質を壊さない特別な一次精製、そして暗所での保管をお願いしております。 
 古巣が混じると色も汚くなり、塊にした時の形状も変わります。また、硬さや断面の粒子の大きさなどでも判断することができます。
 工房に到着すると、色や香りがこわれないように注意しながら、独自の時間をかけた二次、三次濾過により、汚れを含まない純粋な蜜蝋が出来上がります。この作業は、大変な時間と労力がかかってしまいます。しかし、太いキャンドルを最後まできちんと灯すためには、質の壊れていない新鮮な蜜蝋を使用することと、この精製作業がとても重要なのです。
 ハチ蜜の森キャンドルの蜜蝋は「食蝋」としてお菓子やハンドクリームにも使える安全・安心な蜜蝋です。
■印刷用説明書 (PDFファイル/A5版)はこちら

【保存について】
 気温の下がる冬期には、白い“蝋粉”が蜜蝋の表面につきます。また暗所に保管していてもいずれ色あせしますが、品質に変わりはありません。涼しく日光の当たらない場所に袋のまま保存してください。

【参考にこちらもご覧下さい】
作文「くさい蜜蝋とあたりまえな蜜蝋」
作文「危ない蜜ろう」(ダニ剤残留とバラフィン蝋混入蜜ろう)
蜜蝋キャンドルのひみつ

※ご注意!

キャンドルを削ってハンドクリームに使われる方がいらっしゃいますが、シリコン型で作ったキャンドル(四角すい・こだま・しずく・たまご)には、シリコンに含まれる極微量の油分が混じりますので使わないで下さい。

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5.蜜ろうの完成
※ここから二次・三次濾過へ



4.一次精蝋(濾過)

 


蜜ろう

1.蜜蓋(みつぶた)の採取
※白い巣でも溶かして固めれば鮮やかな黄・橙色になります。


2.無駄巣の採取


3.一次精製(煮る)


ハチ蜜の森キャンドル